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「脳卒中?脳梗塞?脳出血?脳溢血?」               ~用語の意味の違いについて~ 2024年8月1日

「脳卒中って脳梗塞とは違うの?」最近、患者様との会話でこのような質問がありました。今では私はこのような仕事をしているので、脳卒中、脳梗塞、脳出血、脳溢血などの用語についての違いを当たり前に説明できますが、この業界に入る前には私もこれらの用語の違いを気にも留めず、ごちゃ混ぜにして使っていました。知らない人には少しややこしいところかなと思うので、今回はこれらの用語の違いについてお話していきたいと思います。

 初めに結論から言うと、「脳卒中」とは脳の血管の障害の総称です。なので脳卒中というくくりの中に「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」などがあるわけで、脳梗塞も脳出血もイコール脳卒中なんです。

 で、梗塞というのは、血の塊いわゆる血栓が血管に詰まって、その詰まった血管の先の血管が栄養している部分に血液がいかずに組織が壊死してしまう状態をいいます。脳で起こるものを脳梗塞と言いますが、脳のほかにも心筋梗塞や肺梗塞などがあります。心臓の筋肉を栄養している血管が詰まって心臓が動かなくなってしまうものを心筋梗塞といい、良く言うエコノミー症候群といわれる、足を長時間動かさないことにより足の静脈で血栓ができて、それが肺を栄養する血管に詰まり、肺が働かなくなってしまうものを肺梗塞といいます。

 少し話がそれてしまいましたが、話を元に戻しますと、脳卒中の種類としては、脳梗塞のほかに脳出血、くも膜下出血があります。脳の中での血管が破れて出血してあふれた血種が脳組織を圧迫するものを脳出血といい、脳の表面のくも膜の下(くも膜下腔)に出血したものをくも膜下出血といいます。脳卒中のなかで最も多いものは脳梗塞でおよそ7割ほどを占めると言われています。

ちなみに「脳溢血」とは昔から言われている言い方で、脳で血が溢(あふ)れる、つまりイコール脳出血のことです。)

 さらに言うと、梗塞にしろ出血にしろ、それらをひとくくりに脳卒中という場合、脳卒中により脳組織が部分的に壊死することで、その影響、いわゆる後遺症で、壊死してしまった脳組織から命令を出している神経が働かなくなり、その脳組織が支配している部分、特に半身のみがうまく動かなくなる症状を片麻痺といいます。麻痺の程度は人それぞれであり、血管の詰まった場所、程度により症状が変わってきます。

 ご存じの方も多いと思いますが、左の脳は右半身、右の脳は左半身をコントロールしていますので、両側で同時に血管が障害されないかぎり、片側に症状が出ます。なので、麻痺のある上肢のケアを反対側の良い手でご自身で行うことが可能になります。私はリハビリというものは、一時だけのものではなく、繰り返し継続して刺激を与え続けることが非常に大事だと考えています。私たちのような専門家が専門的知識に基づいて施術する時間も効果的なリハビリとしてもちろん大事ですが、それ以外の長い時間にもリハビリをしたほうが良いのは自明の理です。ただ、セルフリハビリ・セルフマッサージとなると、やはり筋肉や神経や関節など解剖学的特徴や、動きにくくなりやすい場所、起こりやすい問題などを把握して体を操作する必要がありますので、今後も動画などでセルフケアのやり方をお伝えしてみなさんのお役に立てたらと思います。

 日々の忙しさにかまけてなかなか更新ができていないですが、一ヶ月に一更新をノルマに頑張っていくつもりです。どうぞご期待くださいませ。

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